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古橋秀之『ブライトライツ・ホーリーランド』

 『ブラックロッド』で始まる三部作の三作目。
 めちゃくちゃ面白かったです。三部作の中でいちばん好きかも。

ブライトライツ・ホーリーランド (電撃文庫) | 古橋 秀之, 前嶋 重機 | ライトノベル | Amazon.co.jp

 都市は魔物を惹きつける。積層都市<ケイオス・ヘキサ>の周辺部に開いた奈落への道。この非常事態を受け、降魔局は「プロジェクト・トリニティ」の発動を宣言。都市ごとふっ飛ばして神の生け贄にしようとするのですが、そのために公安が邪魔だ、ということで公安局に囚われていたキチガイ魔術士・スレイマンを開放します。そしたらこのスレイマンが大暴れしてさあ大変……というのが大筋の流れ。スレイマンの他、三作皆勤のあの人や前作にちらっと出てきた飲んだくれの元機甲折状隊(ガンボーズ、とルビが振ってあるのですが、ひどい名前だな……)、グウさんなどを中心にめまぐるしく話が回っていきます。話自体も面白いし、アクションシーンでの筆の冴えもいい感じなのですが、キャラの個性でガンガン押していく感じが最高でした。

「――なんでェ!?」と、V13は叫んだ。「やだ、やだ!殺されるう!!」
「ハハ、いいぞ、それだそれだ!もっと泣け!!」とスレイマンは言い、アクセルを捻った。」

とこんな感じで、スレイマンのパートは終始ハイテンションで最高。戦闘シーンも盛りだくさんで三部作のうち最もエンタメ色が強い作品とも言えるかもしれません。とにかく読んでいて楽しい作品でした。

 ただあんまり語ることもないような気もしますね(汗)。
 テーマは神の降臨の儀式がトチ狂ったスレイマンとコードαのせいでなんだかよくわからんものになってしまったあ、というあたりに隠れていそうな気もするのですが、降臨したとこで終わっちゃいますからねえ……。
 でもラストでビスケットから天使が出てきてゲラゲラ笑ってるところは本当にもう、最高としか言いようがないです。

 てことで、とっちらかってるともすぐれて思弁的とも評されるこの作品ですが、とにかく面白かったからまあなんでもいいかなという感じです。

 最近はわりと伺かのおかげで前向きに生きられている感があるのでそっちの感想とかも書きたいですが、時代遅れ過ぎるでしょうか……。
 「人体視願/ヴィイ」「空とあるゅう先生」「taromati」「鉄の夢」などが特に気に入っていますが、稼働時間は某よく眠るゴーストさんが一番多いようですね……。