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ロジャー・ゼラズニイ『地獄のハイウェイ』

最近ついにウイルスバスターをアンインストールしました……。
 割りと迅速にスキャンが終了するのはいいものの、あまりにもリソースを食うので他のソフトが巻き添え死するという悲しいソフトウェアでした。今までにxyzzy、materia(伺かを動かすやつ)などが犠牲になっており対策が必要なのはわかっていましたが、伺かのゴーストを勝手に弾いたうえにファイルをぶっ壊しやがったので耐え切れなくなって……。
 面倒なのでDefenderを使っていますが、やっぱりAviraとかの方がいいんでしょうか。JavaとFlashPlayerを消せばそれで十分という意見もあるようですが……。
 さて感想です。
これ。
www.hayakawa-online.co.jp

 地獄のハイウェイは確か67年、ゼラズニイ全盛期の作品です。現在絶版になっていない二冊のうつのひとつ。
 『神話』や『自然との対決』といったテーマを好んで使ったゼラズニイですが、この作品も『自然との対決』テーマですね。
 シンプルな中編で、びっくりするほど読みやすいのでゼラズニイにしては少し薄味かなとも感じましたが普通に楽しめました。
 舞台はやや近めの未来のアメリカ。核戦争により荒廃した世界。北アメリカではカリフォルニア国とボストン国のみが残り、間の平原は異形が跋扈する地と化しています。上空には異常な強風が吹き荒れ飛行機は使えません。そんな折、ボストン国からカリフォルニアに瀕死ののドライバーがやってきます。曰く、ボストンではペストが流行しているが対策不足で、援助が欲しいとのこと。カリフォルニア国は腕のたつドライバー、ヘル・タナーに、刑の免除と引き換えにボストンまで装甲車で血清を届けるように命令します。というのが話の筋。
 前半は装甲車でバカでかいトカゲやらをぶち殺しながらひたすら進みます。3台で出発したもののすさまじい竜巻やら何やらでソルトレークシティーに到着する頃にはもう一台しかいません。
 そこからも気が触れた科学者に遭遇したり農家でもてなされたり道連れの女を拾ったりとやたらと怒涛の展開が続き、終盤は装甲車がぶっ壊れて完全に暴走族との戦いとなるのですがコレが中々にマッドな感じで最高でした。
 いや、自然の怒りに触れた人類が厳しい世界で、それでも自分の生を全うするために力強く生きる、みたいな話かと思ったわけですよ。タナーも最初はやる気がないなんて言っておきながら

ひょっとすると、やってみる値打ちがあるかもしれねえ。よくわからねえ。やつらになんの世話になったおぼえもねえしな。だが、やっぱりおれは冒険が好きだし、世界が死んじまうのかと思うとくやしいんだ

と気合が入ってたところだったので。ところが最終的には暴走族に手榴弾を投げまくってるわけだから、もう狂ってるとしか言いようがない(褒めている)。
 話の展開として、タナーは進むにつれて色々なものを失っていくわけです。気が狂った同僚を殴って助手席に放置しておいてから農家のおっさんに面倒見といてとか言うんですけど、その同僚がその後一回も登場しないし言及もされないんですよ。しかし全く悲壮感はなく、ひたすら勢い任せで熱っぽく一つの目的に邁進する、というのがまあこの小説の魅力といえばそうなのでしょうか。やはり「狂っている」という感想が先に立ってしまいますが。
 森下一仁さんが「ゼラズニイは青春の作家」と『SFベスト201』という控えめにいってかなりマニアックな作品が選ばれている迷ガイド本で評していました。「青春」という言葉の意味は僕にはよくわかりませんが、言いたいことはなんとなくわかります。シリアスな人物造形と、世界の厳しさへのまっすぐな視線はが、作品の純粋でほろ苦い味わいにつながっている気がしますね。そんな感じでした。
 全然感想が読むのに追いついていないしこのブログは忘備録としての役割を果たせているか微妙になってきました。まあ時々は更新出来たらいいのですが。最近はとにかく無気力でどのくらいかというと一日中伺かを触っているくらい無気力です……。